アイ工務店の断熱材のすべて！UA値・C値とN-eesの標準仕様を徹底解説

断熱材の情報は専門的で分かりにくく、表面的な情報だけで判断してしまうと、住み始めてから「こんなはずではなかった」と後悔する可能性があります。断熱材の選択は、毎日の快適性はもちろん、将来の光熱費にも大きく関わってくる非常に重要なポイントです。

特に、コストパフォーマンスの高さで人気のアイ工務店だからこそ、その断熱性能を正しく理解し、納得のいく家づくりを進めたいものです。この記事では、アイ工務店の断熱材について、N-eesの標準仕様から主要な断熱材である発泡ウレタンの種類、そして気になるUA値やC値、断熱等級といった性能指標まで、徹底的に解説します。

この記事を読むと、アイ工務店の断熱材に関するあらゆる疑問が解消され、ご自身の家づくりにおいて後悔しないための確かな知識が身につきます。

それでは、アイ工務店の高コスパで快適な住まいを実現する断熱材の秘密を、一緒に詳しく見ていきましょう。

アイ工務店の断熱材の秘密：N-eesの標準仕様を解説

アイ工務店の家づくりで注目されるのが、優れた断熱性能です。特に標準仕様「N-ees（ニーズ）」では、高い断熱材の質と施工技術により、一年を通して快適な住空間を目指しています。ここでは、アイ工務店が採用する断熱材の種類や特徴、そしてN-eesの標準仕様がどのように快適な暮らしを実現するのか、その秘密に迫ります。

N-eesの標準仕様で実現する快適な住まいとは？

アイ工務店の「N-ees」は、標準仕様でありながら非常に高いレベルの断熱性能を備えています。これにより、住む人にとって心地よい住環境が提供されます。家全体の温度差が少なくなるため、冬場のヒートショックリスク軽減にも繋がるでしょう。

この快適さの理由は、N-eesが最新の省エネ基準を先取りする設計思想に基づいているためです。例えば、地域によって求められる断熱性能は異なりますが、N-eesは厳しい基準にも対応できるポテンシャルを持っています。結果として、一年を通じて室温が安定しやすくなるのです。

具体的なメリットとしては、冬は暖房の熱が外へ逃げにくく、夏は外からの不快な熱気を効果的に遮断します。そのため、冷暖房効率が向上し、光熱費の節約が期待できます。健康面でも、安定した室温は身体への負担を軽減します。

主な断熱材！発泡ウレタンの種類と特徴を解説

アイ工務店では、主要な断熱材として現場で吹き付けるタイプの硬質ウレタンフォームを採用しています。この断熱材は、スプレーガンで吹き付けると化学反応を起こし、瞬時にモコモコと膨らみます。複雑な形状の箇所にも隙間なくピッタリと密着する特性を持っています。

そのため、高い気密性を確保しやすく、断熱効果を最大限に引き出しやすいのが大きな利点です。グラスウールなどの繊維系断熱材を敷き詰める工法と比較して、施工精度による性能差が出にくいとも言われています。住宅の隅々まで断熱材を行き渡らせることが可能です。

この発泡ウレタンは、湿気を通しにくい性質も持ち合わせています。これにより、壁の内部結露のリスクを低減し、建物の耐久性維持にも貢献します。長期間にわたり、断熱性能の劣化が少ない点も魅力です。ただし、素材自体は火に強くないため、施工時の防火被覆や火の元への注意は必要となります。

知っておきたい断熱等級とアイ工務店の達成レベル

住宅の断熱性能を示す客観的な指標として、国が定める「断熱等性能等級」があります。この等級は、数字が大きいほど断熱性能が高いことを意味します。アイ工務店の「N-ees」は、この基準で高いレベルを達成しているのが特徴です。

（出典）高気密・高断熱｜アイ工務店の家づくり

2022年には、省エネ性能向上の流れを受け、新たに断熱等級5、等級6、等級7が設定されました。アイ工務店の「N-ees」は、標準仕様でこの新しい断熱等級6（5〜6地域）をクリアしています。これは、ZEH（ゼッチ）基準を上回る性能であり、最も基準の厳しい北海道エリアの断熱等級5を満たすレベルです。

断熱等級が高い住宅は、少ないエネルギーで家全体の温度を快適に保つことができます。これは、月々の光熱費削減に直結するだけでなく、将来的な省エネ基準の義務化を見据えた場合、住宅の資産価値維持にも有利に働く可能性があります。地球環境への配慮と経済的なメリットを両立できる選択と言えるでしょう。

断熱材の厚みは十分？部位ごとの詳細を見てみよう

快適な住まいを実現するためには、断熱材の種類だけでなく、その「厚み」も非常に重要な要素となります。アイ工務店では、建物の部位ごとに最適な種類の断熱材を選び、かつ十分な厚みを確保することで、高い断熱効果を目指しています。

主力商品である「N-ees」のオリジナルダブル断熱工法に注目してみましょう。壁については、構造用面材を挟むように外側に30mmの高性能断熱材（フェノールフォームなど）を使用します。そして内側には80mmの吹付発泡ウレタンを用いることで、優れた断熱性能を発揮します。特に熱の出入りが大きい屋根には、200mmもの厚さで発泡ウレタンを施工します。

一般的に、断熱材は厚ければ厚いほど断熱性能が高まる傾向にあります。しかし、無限に厚くできるわけではなく、コストや施工スペースとのバランスも考慮しなければなりません。アイ工務店は、標準仕様の範囲内で、費用対効果の高い最適な厚みを設定していると言えるでしょう。

効果を高める！オリジナルダブル断熱工法の仕組み

アイ工務店の「N-ees」が誇る高い断熱性能の秘密の一つに、「オリジナルダブル断熱工法」があります。この工法は、断熱材を二重に施すことで、より効果的に熱の出入りをコントロールするものです。単一の断熱材だけでは得られない、優れた効果が期待できます。

具体的には、壁パネルの構造用面材を挟み込む形で、外側には30mmの高性能断熱材（フェノールフォームなど）を施工します。そして、内側には厚さ80mmの吹付発泡ウレタンを使用します。このように特性の異なる2種類の断熱材を組み合わせることが、この工法の特徴です。

実際に、一般財団法人 日本建築総合試験所で行われた実験では、このオリジナルダブル断熱工法が優れた性能を示す結果が出ています。屋外が-10℃という厳しい条件下でも、室内側の温度低下が少なく、全体的に温度が高い状態を保てることが確認されました。冬は暖かく、夏は外からの熱を効果的に遮断してくれるでしょう。

アイ工務店の断熱材の実力：UA値・C値と部位別詳細

アイ工務店の断熱性能をより客観的に理解するためには、UA値（ユーエーち）やC値（シーち）といった専門的な指標に注目することが有効です。これらの数値は、住宅の断熱性や気密性を示すものであり、住まいの快適さや省エネ性能に直結します。

ここでは、アイ工務店が公表しているこれらの性能値や、特に断熱が重要となる屋根、床、窓といった部位ごとの詳細な取り組みについて深掘りしていきます。

省エネ性能の指標！UA値で見るアイ工務店の性能

UA値（外皮平均熱貫流率）とは、住宅の断熱性能を客観的に示すための指標の一つです。具体的には、建物内外の温度差が1℃あった場合に、建物の外皮（壁、屋根、床、窓など）1㎡あたり、どれくらいの熱量が逃げるかを表した数値です。このUA値が小さいほど、熱が逃げにくく、断熱性能が高い家と言えます。

アイ工務店では、このUA値について、業界でもトップクラスの高い目標値を設定しています。「N-ees」などの主力商品では、UA値0.4W/㎡・K以下という非常に優れた数値を標準仕様として提供しています。これは、国が定める省エネ基準の中でも高いレベルに位置づけられます。

このUA値0.4以下という数値は、2025年や2030年に予定されている断熱等級の改訂・義務化の流れを先取りするものです。将来の基準にも対応できる高い断熱性能を標準で備えている点は、大きな安心材料となるでしょう。ただし、プランや建物の大きさ、窓の数などによって実際のUA値は変動するため、個別の設計時に確認が必要です。

気密性の重要性！C値で測る住宅の快適性能とは？

（出典）高気密・高断熱｜アイ工務店の家づくり

C値（隙間相当面積）とは、住宅全体にどれくらいの隙間があるのかを客観的に示す数値です。床面積1㎡あたりに存在する隙間の面積（㎠）で表され、このC値が小さいほど、その住宅は隙間が少なく、気密性が高いということになります。

気密性が高い住宅は、いくつかの重要なメリットをもたらします。まず、外気の無駄な侵入や室内の暖気・冷気の流出が抑えられるため、冷暖房効率が大幅に向上します。また、計画的な換気システムの能力を最大限に活かすことができ、常に新鮮な空気を保ちやすくなります。アイ工務店では、このC値の重要性を認識し、全棟で第三者機関による気密測定を実施しています。

その結果、アイ工務店ではC値0.5㎠/㎡以下を社内基準として設定しており、さらに全棟気密測定の平均実測値では、業界でも最高水準と言えるC値0.33㎠/㎡を達成しています。どんなに高性能な断熱材を使用しても、家に隙間が多ければその効果は半減してしまいます。そのため、気密性への徹底したこだわりは、快適な住まいづくりに不可欠なのです。

夏も冬も快適に！アイ工務店の屋根断熱の工夫

住宅の中で、特に夏の強い日差しや冬の厳しい冷気の影響を受けやすいのが「屋根」です。アイ工務店では、この屋根部分の断熱と遮熱に独自の工夫を凝らし、一年を通して快適な室内環境の維持を目指しています。

夏の暑さ対策として特に重要なのが、日射熱を室内に入れないことです。アイ工務店では、オリジナルの屋根遮熱断熱工法を採用しています。具体的には、まず屋根材の下に遮熱ボード「クールアイ(Al)」を設置し、太陽からの放射熱を反射させます。この「クールアイ(Al)」は、防風層としての性能も兼ね備えています。

さらに、遮熱ボードと断熱材の間には通気層を設けることで、熱気を効率よく排出します。そして、その下には200mmという厚さの吹付発泡ウレタンを施工し、断熱性能を確保します。この二重三重の対策により、夏場の2階や小屋裏収納の不快な温度上昇を大幅に軽減し、冷房効率の向上にも貢献します。

床下断熱と基礎断熱、アイ工務店はどう対応？

住宅の足元からの熱の出入りを抑えるためには、床部分の断熱が欠かせません。主な方法として、「床下断熱」と「基礎断熱」の2種類があります。どちらを採用するかによって、床下の環境やメンテナンス性などが変わってきます。

アイ工務店の標準的な仕様では、「床下断熱」を採用しているケースが多く見られます。これは、1階の床組のすぐ下に高性能な断熱材（例えば、高性能グラスウールやポリスチレンフォームなど）を敷き詰める工法です。床下断熱のメリットとしては、床下の換気が確保しやすく、シロアリ対策が比較的行いやすい点が挙げられます。

一方、「基礎断熱」は、建物の基礎の立ち上がり部分や基礎底盤面（またはその両方）を断熱材で覆う工法です。これにより、床下空間も室内環境に近い温熱環境に保つことができ、全館空調や床下暖房システムなどと相性が良い場合があります。ただし、シロアリ対策にはより注意が必要となる側面もあります。アイ工務店で基礎断熱を希望する場合は、設計担当者との詳細な打ち合わせが必要になるでしょう。

窓の性能も大事！高性能サッシとトリプルガラスの役割

住宅全体の断熱性能を考える上で、実は最も熱の出入りが大きいのが「窓」です。どんなに壁や屋根の断熱を強化しても、窓の性能が低いとそこから熱が逃げたり、逆に外からの熱が侵入したりしてしまいます。

アイ工務店では、この窓の重要性を深く理解し、高性能な窓を標準仕様として採用しています。具体的には、「高性能断熱サッシ」と、3層構造のガラスの間に特殊なガスを封入した「Low-Eトリプルガラス（アルゴンガス入り）」を組み合わせています。サッシの素材には熱伝導率の低い樹脂などが使われ、ガラス表面には特殊な金属膜（Low-E膜）がコーティングされています。

これらの高性能な窓を採用することで、多くのメリットが生まれます。一般的なアルミサッシ（単板ガラス）と比較して、窓からの熱損失を約6割も削減できるとされています。これにより、冷暖房効率が格段に向上するだけでなく、不快な窓際のヒンヤリ感や、冬場の結露の発生を大幅に抑制します。さらに、防音効果や紫外線カット効果も期待でき、より快適で健康的な住環境の実現に貢献します。

まとめ｜アイ工務店の断熱材で実現する快適な高コスパ住宅

アイ工務店は、標準仕様「N-ees」を中心に、非常に優れた断熱性能の住まいを提供しています。高品質な断熱材の選定と先進的な工法、そして徹底した施工管理により、快適かつ省エネルギーな暮らしを実現できる可能性が高いです。この記事では、アイ工務店が採用する断熱材の詳細や、その性能を客観的な数値と共に解説しました。

断熱材の性能を最大限に引き出すためには、種類や厚みだけでなく、施工の精度も極めて重要になります。アイ工務店では全棟で気密測定を実施するなど、高い施工品質の確保にも注力している点が評価できます。

ただし、主力の断熱材である発泡ウレタンは、火に弱いという特性も理解しておく必要があります。また、選択するプランや建築地域によって、一部仕様が異なる場合があるため、契約前に必ず詳細を確認しましょう。

これらの情報を踏まえ、ぜひ一度アイ工務店のモデルハウスなどで実際の断熱性能を体感してみてください。詳しい資料請求や担当者への相談を通じて、ご自身の理想の家づくりに最適な選択をされることをお勧めします。