アイ工務店のデメリットと後悔ポイント｜やめてよかったと感じる人の理由も解説

実は、アイ工務店には他のハウスメーカーにはない独自のデメリットがあります。家づくりを始める前にこれらのデメリットをしっかり理解しておくことが失敗しないための第一歩です。

なぜなら、アイ工務店はフランチャイズ制を採用しており、地域や担当者によってサービスの質に大きな差があるからです。また、2010年設立の比較的新しい会社であるため、長期的な実績や保証面で不安を感じる方も少なくありません。

この記事を読むと、アイ工務店のデメリットを正しく理解し、家づくりで失敗するリスクを大幅に減らすことができます。

それでは、アイ工務店のデメリットについて詳しく見ていきましょう。

アイ工務店のデメリットを徹底解説

アイ工務店のデメリットを徹底解説します。注文住宅を検討する際に知っておくべき以下の点について詳しく見ていきましょう。

営業担当者の対応にバラつきがある

アイ工務店はフランチャイズシステムを採用しているため、営業担当者によって対応の質や提案力に大きな差があることが指摘されています。ネット上の口コミでも「態度が横柄」「説明不足」「連絡ミスが多い」といった声が見られます。

また、一部の営業担当者は「契約を急がせる」「予算を聞かずに契約書にサインを求める」といった対応をすることもあるようです。家づくりは施主と営業担当者の信頼関係が重要であり、この関係が家づくり全体の満足度を左右します。

こうした問題を避けるためには、営業担当者とのやり取りを記録しておくことや、信頼できる営業担当者を見つけることが家づくりの成功につながるでしょう。すでにアイ工務店で建てた知人がいれば、評判の良い担当者を紹介してもらうのも一つの方法です。

施工品質に関する不安点

アイ工務店では、自社で大工などを採用せず、地域の工務店や職人と協力して家を建てる仕組みを採用しています。そのため、施工技術や対応力が地域によって異なることがある点に注意が必要です。「隣の県の友人宅の仕上がりを見て驚いた」といった声もあります。

具体的な施工ミスの例としては、「屋根瓦がしっかり固定されておらず、強風でズレた」「内装に細かな傷があった」といった報告があります。また、「電気配線が間違っていて引き渡し直前で修繕になった」というケースも見られます。

こうした施工ミスを防ぐためには、第三者機関による検査を依頼するのが効果的です。専門家の目で建築状況をチェックしてもらうことで、工事の品質を確保することができます。また、施主自身も定期的に現場を確認することが大切でしょう。

打ち合わせ回数が少ない

アイ工務店の打ち合わせ体制は、営業担当者を中心とした独自のスタイルを採用しています。営業担当者との打ち合わせには回数制限がない一方で、設計士やインテリアコーディネーターとの打ち合わせは各2回程度と限られています。

一般的なハウスメーカーの打ち合わせ回数が10〜25回程度であることと比較すると、アイ工務店はより効率的な進め方を重視していることがわかります。1回の打ち合わせ時間は3〜6時間と長時間になることが多く、その分内容の濃い打ち合わせが可能です。

ただし、打ち合わせ回数が少ないことで細かい要望が伝わりにくい場合もあります。家づくりの経験がない方や、こだわりが多い方にとっては物足りなく感じる可能性があるでしょう。そのため、打ち合わせ前の準備や、営業担当者とのこまめなコミュニケーションが重要になります。

選べる備品・設備が限られている

アイ工務店では、キッチンやお風呂などの主要設備について、複数のメーカーから選択できるシステムを採用しています。例えば、キッチンはTOCLAS「Bb」やLIXIL「RICHELLE SI」、お風呂はタカラスタンダード「リラクシアPタイプ」やTOTO「サザナ」などから選べます。

しかし、選べる設備は標準仕様内に限定されており、それ以外の製品を希望する場合は追加費用が発生します。また、施主支給（自分で購入した設備の取り付け）は基本的に受け付けていないため、好みの設備がない場合は妥協が必要になることも。

一方で、アイ工務店の標準仕様はハイグレードなものが多く、標準でも十分高品質な設備が揃っている点はメリットと言えるでしょう。照明やカーテンについても30万円相当分が標準で含まれているなど、他社と比較して充実している部分もあります。

アイ工務店に住んでみて感じたデメリットと後悔ポイント

アイ工務店に住んでみて感じたデメリットと後悔ポイントについて解説します。注文住宅を検討する際に知っておくべき以下の点について詳しく見ていきましょう。

引き渡し時期のずれが発生することがある

引き渡し時期がずれることで家賃とローンの二重払いが発生することがあります。実際の口コミでは「着工から11ヶ月、引き渡し予定から7.5ヶ月遅れ」というケースや「2022年7月引渡し予定が残工事が多く2023年1月まで完全終了しなかった」という事例も見られます。

また、外構工事をアイ工務店に依頼した場合、本体工事との連携がうまくいかず、さらに遅延するケースもあるようです。「外構に関してもアイ工務店に依頼しており、家の図面作成中から外構打ち合わせをしていたから枡の位置は把握できたと思うけど」という声もあります。

引き渡し遅延が発生した場合は、担当者に状況を詳しく聞き、遅延の原因と今後のスケジュールを確認することが大切です。また、建築会社の責任で工事が遅れている場合は、契約書に基づいて補償を求めることも検討しましょう。

窓の位置や間取りに関する後悔

窓の配置にはもう少し注意すればよかったと後悔している声が多く見られます。例えば「リビングに大きな窓を設けたことで日差しは十分に入るのですが、隣の家の視線が気になる」といった問題や、「窓の位置と家具の配置が合わず、少し窮屈に感じる」といった声があります。

間取りについては、設計段階で生活動線をしっかりシミュレーションすることが重要です。アイ工務店では年間5000件以上の施工実績があるため、必ずしも優秀な担当者や設計士がつくとは限りません。「家を作るのは基本的に担当者と設計の方です。プロの仕事をしてくれる人と、正直なところ仕事が粗い人などやはり当たり外れが出てきてしまいます」という指摘もあります。

窓の位置や間取りの失敗を防ぐためには、設計段階で実際の生活をイメージして、プロにもっと相談することが大切です。また、紹介制度を利用して優秀な担当者をつけてもらうという方法もあるようです。

施工ミスが見つかることがある

施工中に見つかった不備がいくつかあり、引き渡し前に修正をお願いしたという声があります。具体的には「壁紙の貼り合わせが雑だった」「床材に細かな傷がついていた」といった事例が報告されています。また、「電気配線が間違っていて引き渡し直前で修繕になった」というケースも見られます。

施工ミスの原因としては、アイ工務店が工事を下請け業者に委託している点が挙げられます。「施工ミスについては、そこの現場で受け持っている大工さんだったり、クロス屋さんなどの問題となります」という指摘があります。また、「施工不良にあい、関わった業者はみんな責任逃れ」という厳しい声もあります。

こうした問題を防ぐためには、施主検査をしっかり行うことが重要です。「施主検査の時に『ここに傷がついてます、これは必要なやつなので外してください』とお願いすれば綺麗にしてくれます」という体験談もあります。第三者機関によるホームインスペクションを依頼するのも効果的でしょう。

住んでみて気づく床鳴りなどの問題

床鳴りについては、入居後に気になるケースがあります。木材の収縮により音が鳴っていることが原因とされ、「リビングの一角のみ少し音が気になるため2年点検のタイミングで確認してもらいました」という事例があります。修繕としては「フローリング板の隙間に潤滑油のようなものを注入してもらった結果音は全く気にならなくなりました」と報告されています。

また、浴室ドアに関しては、「ドアに汚れのようなものがついていることに気づき、いろいろな掃除用具を使い落とそうとしてみたのですが全く落ちなかった」というケースがあり、2年点検で相談した結果、「出荷の段階でついていた可能性が高い」と判断されドア交換になったという事例もあります。

夏場の暑さについては、特にロフトや2階部分で問題が生じることがあります。「夏の時期のロフトは流石に暑いと感じることがありました」「2階のロフトを作ったのですがそのロフト部分が暑くてエアコンを効かせてもちょっと効きづらかった」という声があります。外壁の色や屋根材の選択によって夏の暑さが変わってくるため、事前に相談しておくことが重要です。

アイ工務店のデメリットを知って家づくりで失敗しないために

アイ工務店のデメリットを知って家づくりで失敗しないために、以下のポイントを押さえることが重要です。

担当者との相性を重視する

家づくりは施主と営業担当者との信頼関係の上に成り立つものです。アイ工務店はフランチャイズシステムを採用しているため、営業担当者によって対応の質にバラつきがあることが指摘されています。良い担当者に出会えるかどうかが、その後の家づくりの満足度を大きく左右します。

担当者を見極めるポイントとしては、初回面談での印象を大切にすることが挙げられます。誠実さや親しみやすさを感じられるか、自分の希望や疑問に対して丁寧に耳を傾けてくれるかをチェックしましょう。また、営業担当者の誠実さが家づくりの成功に直結すると言っても過言ではありません。

すでにアイ工務店で家を建てた友人や知人がいれば、担当者の紹介をお願いするのも効果的です。また、打ち合わせの内容は必ず書面に残すようにし、図面やパースなどでイメージを具体的に共有することも大切でしょう。

ホームインスペクションを入れるべき理由

第三者の一級建築士によるホームインスペクションは、施工不具合や補修すべき劣化事象の有無をプロに診てもらえる専門的な技術サービスです。アイ工務店のような大手ハウスメーカーであっても、施工品質には個人差があるため、第三者の目でチェックすることが重要です。

ホームインスペクションを利用することで、建築中や完成後の家の品質を客観的に確認できます。特に見えない部分の施工が気になる方や、自分でチェックする自信がない方には非常におすすめです。費用は1回の検査で2～5万円程度が相場となっていますが、それ以上の安心感が得られるでしょう。

ただし、ホームインスペクションを使っても必ずしもすべてが修正されるわけではないことを理解しておく必要があります。アイ工務店にも基準ややり方があるので、ホームインスペクションの指摘通りには施工ができない場合もある点に注意が必要です。確実な欠陥部分は修正してもらえるはずですが、全てが言われた通りになるわけではありません。

施主検査をしっかり行う重要性

施主検査とは、引き渡し前に施主自身が家の状態を確認する重要なプロセスです。大まかなミスは週末見学に行く度に指摘して修正してもらうことで、引き渡し時のトラブルを減らすことができます。施主検査では、クロス、床、巾木、建具の汚れ・傷の確認、床の上で軽くピョンピョンして音が鳴らないか確認、ドア・窓・収納の動作確認、水・電気が通っているか確認などを行います。

実際の施主検査では、どの部屋もクロスの汚れ・膨らみ、巾木の傷・浮きなどが見つかることがあります。また、網戸がピッタリ閉まらない、トイレの鍵が掛からない、観音開きの収納の戸がずれているといった細かい不具合も発見されることがあるでしょう。

施主検査で不具合を見つけた場合は、施主検査の時に「ここに傷がついてます、これは必要なやつなので外してください」とお願いすれば綺麗にしてくれます。引き渡しまでにまだ時間がある場合は、これらの不安を払拭してもらうよう依頼することが大切です。時間をかけて考えてきたものが形になったのは嬉しいことですが、指摘事項をしっかり直してもらうことで、より素敵な家になるはずです。

やめてよかったと感じる人の理由

アイ工務店は2010年に大阪で創業した比較的新しい会社であり、会社経験値の浅さが信用できないと感じる人もいます。アイ工務店の家が20年後、30年後どうなるのかが仮説的にしか分からないという不安や、アフターフォローが続くのか心配だという声もあります。

また、アイ工務店はコスト圧縮のために打ち合わせ回数に制限を設けていることがあります。初めての家づくりで間取りや仕様を限られた回数で決めなければならないというプレッシャーに、不安を感じる人も少なくありません。コストを抑えるために回数制限があると理解しつつも、納得できるまで一緒に考えてくれる視点が欠けていると感じる方もいるようです。

さらに、「超効率主義」の会社スタンスに違和感を覚える人もいます。「コストを圧縮するために、営業が事務処理まですべて行っていて、抜け漏れがよく発生している」「急拡大しているからこそ着工数も多く、大工も足らないため、施工現場の管理がめちゃくちゃ」といった噂を聞いて不安になるケースもあるようです。ただし、アイ工務店はコスト意識が高く、間取りを自由に設計したい方には魅力的なハウスメーカーでもあります。

他のハウスメーカーと比較したアイ工務店のデメリット

他のハウスメーカーと比較したアイ工務店のデメリットについて解説します。注文住宅を検討する際に知っておくべき以下の点について詳しく見ていきましょう。

保証期間が大手より短い（最大30年）

アイ工務店の基本保証期間は構造体・防水ともに20年間となっています。有償点検により必要と判断された恒久工事を行うことで、最大30年まで保証を延長することが可能です。この保証システムは10年目の有償メンテナンスを必要としない本当の意味での20年保証という特徴があります。

一方、大手ハウスメーカーと比較すると、積水ハウスの構造60年・防水30年、ミサワホームの構造60年・防水35年などと比べて短い設定です。また、一条工務店は50年保証、クレバリーホームは30年保証を提供しています。永く安心を確保したい方には不安材料になってしまうかもしれません。

ただし、アイ工務店の保証内容自体は充実しており、構造体・防水・防蟻・地盤のすべてが20年間でカバーされています。特に防蟻の再処理を含めた20年保証は業界でも珍しい内容です。また、住宅設備機器については10年間の保証が付いており、これは大手メーカーと同等以上の保証期間となっています。

大空間・大開口設計が苦手

アイ工務店は木造軸組工法を採用しているため、幅に制限がかかることが特徴です。柱や梁、筋合いなどの軸組（骨組み）を作る日本の伝統的な建築工法を用いていますが、木と木の柱の最大幅は3m64cm（2間）までという制約があります。

この制約により、広々とした吹き抜けのある大空間や、大きな窓・出入り口などの大開口を設けたい場合には不向きとなります。例えば、「部屋の幅が最大3m64cmより広げたい」「もっと大空間がほしい」という要望には対応が難しくなるでしょう。

ただし、3m64cmの幅を保ったままであれば奥行き方向にはどこまでも空間を広げることは可能です。また、木造軸組工法だからこそ、アイ工務店の強みである空間の微調整ができるというメリットもあります。大空間と大開口も工夫次第でなんとかできることもあるため、設計段階で担当者としっかり相談することが重要です。

アフターサービスの対応に不安がある

アイ工務店では、修理対応が遅いという口コミが見られます。これは地域ごとにスタッフ数や営業所のネットワークが異なることが要因と考えられます。地域によっては近隣にサービス拠点が少なく、対応エリアが広大で担当者が足りていない場合もあるようです。

また、トラブルの連絡窓口が統一されておらず、営業所へ直接電話をしてもそこから本部に照会が行われるといった間接的な連絡フローになるケースもあります。その結果、修理業者の手配に時間がかかり、「なかなか連絡がつかない」「対応が遅い」と感じることがあるようです。

さらに、担当者が途中で異動して連絡が途切れたというケースも報告されています。これはアイ工務店だけに限らない話ですが、新興企業やフランチャイズ系ではよく聞くトラブルです。アイ工務店の場合は急成長しているぶん人材教育が追いついていない部分もあるようで、改善途中という印象を受けます。

フランチャイズ経営による地域差

アイ工務店はフランチャイズシステムを採用しているため、地域によって営業マンや施工業者の質にバラつきが生じやすいという特徴があります。フランチャイズシステムのメリットは本部が持つノウハウを活用できる点ですが、その一方で加盟店側の経営状況や人材によってサービスの質にばらつきが生じやすいというデメリットもあります。

具体的な事例としては、デザインや間取りの提案から仕上がりまで満足しているユーザーがいる一方で、一部の地域では工事が雑で施工不良が見つかったというユーザーもいます。「友達の家はすごく丁寧に作られていたのに、自分の家では細かい部分で手抜きが感じられる」といった声もあるのが実情です。

アイ工務店は急成長している会社であるため、各店舗の教育が追いついていないことも原因と考えられます。地域や支店によって施工品質や担当者の対応にばらつきが生じやすい点は、大手の一条工務店やセキスイハイムでも支店間で多少の差はあるものの、アイ工務店ほど指摘されるケースは少ない印象です。

まとめ｜アイ工務店のデメリットを理解して家づくりを成功させよう

アイ工務店で家を建てる際には、営業担当者の質にバラつきがある点や施工品質に不安がある点などのデメリットを事前に把握しておくことが重要です。また、住んでみて初めて気づく床鳴りなどの問題や、大手ハウスメーカーと比較して保証期間が短いことも知っておくべきポイントでしょう。

アイ工務店のデメリットを理解した上で適切な対策を講じれば、コストパフォーマンスの高い満足のいく家づくりが可能です。まずは複数のハウスメーカーを比較検討し、自分たちに合った会社を選びましょう。