積水ハウスの40坪の実例を公開！間取りと見積総額の目安を徹底解説

憧れの積水ハウスで40坪の家づくり。想像するだけでワクワクしますが、同時に「本当に予算内で建てられるのか」「広さを持て余さないか」といった不安も尽きないですよね。

特に積水ハウスのようなハイブランドメーカーだと、坪単価の高さから「40坪だと総額がとんでもないことになるのでは？」と心配になる方も多いはずです。

実は、なんとなくのイメージだけで40坪という広さを決めてしまうと、予算オーバーで苦しんだり、無駄なスペースが多い使いにくい家になってしまったりするリスクがあります。

僕自身も家づくりの計画当初は「とりあえず広い方がいい！」と思っていましたが、詳しく調べていくうちに、広さとお金のバランスがいかに重要かを痛感しました。

この記事を読むと、積水ハウスの40坪の実例を通して、自分たちのライフスタイルに合った最適な広さと予算の組み方が明確になります。

ぜひ最後まで読んで、理想のマイホーム計画の一歩を踏み出してくださいね。

積水ハウスの40坪実例で叶える理想の暮らしと設計

40坪（約132平米）という広さは、一般的な30坪台の住宅と比べて「+α」のゆとりが生まれる絶妙なサイズ感です。この章では、そのゆとりを最大限に活かした設計実例と、積水ハウスならではの強みについて深掘りしていきます。

開放感あふれる積水ハウスの40坪間取り実例を紹介

積水ハウスで40坪の間取りを考える際、最大の魅力はなんといっても「圧倒的な開放感」です。一般的な30坪の家では、LDKを20畳確保するのがやっとというケースも多いですが、40坪あればLDKだけで25畳〜30畳という大空間を作ることが現実的になります。

単に部屋が広いだけでなく、天井高を標準の2.5mからさらに上げたり、床を一段下げてピットリビングにしたりと、縦方向の変化をつけることで視覚的な広がりを演出できるのもこの坪数の特権です。

特に積水ハウスが提唱している「ファミリー スイート」というコンセプトは、40坪の実例でこそ真価を発揮します。リビング、ダイニング、キッチンを壁で仕切らず、巨大なワンルームのように使うことで、家族の気配を感じながらも、適度な距離感を保てるんです。

例えば、パパはソファで映画を観て、ママはダイニングで雑誌を読み、子供はリビングの一角にあるスタディコーナーで宿題をする。これら別の行為をしていても、同じ空気感を共有できるのが「大空間LDK」の醍醐味ですよね。

リビングに大きな吹き抜けを作ったり、庭に向かって数メートル幅の窓を連続させたりといったダイナミックな設計は、40坪というキャンバスがあって初めて描ける絵画のようなものです。

さらに、「クリアビューデザイン」という考え方を取り入れれば、深い軒下空間（スローリビング）を作ることで、リビングが庭まで続いているような錯覚を生み出せます。実際に40坪の実例を見ると、「家」というより「ラウンジ」や「カフェ」に近い、非日常感のある雰囲気を感じることが多いですね。

LDKの広さについては以下の記事でも詳しく解説しているので、目安を知りたい方は参考にしてみてください。

失敗しないために行う間取りシミュレーションの重要性

チェック項目	40坪で起こりがちな失敗	シミュレーションのポイント
家具のサイズ感	部屋が広いからと特大家具を買って動線が狭くなる	図面に家具を縮尺通りに書き込み、通路幅が60cm以上（人がすれ違うなら90cm以上）あるか確認する
コンセント・スイッチ	広い壁面の真ん中で掃除機のコードが届かない、スイッチが遠い	生活動線を線で描き、必要な場所に電源があるか想像する。スマホ充電の位置も重要。
冷暖房・照明計画	大空間すぎてエアコンが効きにくい、部屋が暗い	全館空調や床暖房の導入エリアを明確にし、光熱費も試算する。ダウンライトの配置もプロと相談。
Wi-Fi環境	広すぎて電波が届かない部屋ができる	ルーターの設置場所を家の中心にするか、メッシュWi-Fiの導入を検討する。

「40坪もあるから何でも入るだろう」という油断は禁物です。むしろ空間が広いからこそ、家具のレイアウトや生活動線が間延びしてしまい、「移動が面倒な家」になってしまうリスクがあります。

例えば、キッチンから洗面所までの距離が遠すぎると、毎日の家事で無駄な歩数が増えて疲れてしまいますし、玄関からリビングまでの廊下が長すぎると、冬場は寒さを感じる原因にもなります。

そこで重要になるのが、徹底的な間取りのシミュレーションです。特に注意したいのが「余白」の扱いで、ただ広いだけのホールや廊下は、建築費を押し上げるだけのデッドスペースになりかねません。

40坪の場合、廊下を減らしてその分を「ヌック（小さなおこもり空間）」や「ファミリーライブラリー」などの意味のある空間に変えるのがトレンドです。積水ハウスの設計士（チーフアーキテクトなど）は、この「無駄な広さ」を「豊かな空間」に変えるプロフェッショナルですが、任せきりにせず自分たちでも生活をイメージすることが大切です。

例えば、朝起きてからトイレに行き、顔を洗って着替え、朝食を作るまでの動きを、図面上で指でなぞってみるだけでも、「ここに収納がないと不便だ」「ここのドアは引き戸の方がいい」といった改善点が見えてきますよ。

鉄骨と木造それぞれの工法が生み出す空間設計の可能性

積水ハウスには鉄骨と木造の2つのラインナップがありますが、どちらを選ぶかによって空間の作り方が変わってきます。40坪の実例でよく見られる鉄骨造の特徴は、なんといってもその強靭な構造体を活かした「窓の大きさ」です。

天井まで届くハイサッシや、コーナー（角）部分を窓にするコーナーサッシ、さらには幅5メートルを超えるような連窓サッシなど、視線が外に抜ける設計は鉄骨ならではの魅力です。

また、2階部分を1階よりも大きく張り出させる「オーバーハング」を活用すれば、雨に濡れない駐車スペースや、深い軒下の玄関ポーチを作ることができ、外観にも立体感が生まれます。

一方でシャーウッド（木造）は、屋根勾配を活かした高い天井や、現し梁（構造材を見せるデザイン）によって、縦方向の広がりを演出するのが上手いです。

「木造は鉄骨より弱いのでは？」と思うかもしれませんが、シャーウッドは型式適合認定を受けた科学的な木造住宅であり、耐震性も鉄骨同様に最高等級が標準です。むしろ、木の温もりを感じたい方や、焼き物ならではの温かい質感を持つ外壁「ベルバーン」に惚れ込んでシャーウッドを選ぶ方が非常に多いです。

どちらも耐震性は最高等級が標準ですが、モダンで都会的な「イズ」か、温かみのある邸宅「シャーウッド」か、好みのデザインテイストで選ぶのが正解かなと思います。

窓の種類や特徴については、以下の記事でマニアックに解説しています。

快適な暮らしを実現する動線計画と収納スペースの工夫

40坪あれば、単に部屋数を増やすだけでなく、家事効率を劇的に上げるための「機能的なスペース」を作ることができます。30坪台だと諦めがちな「独立したランドリールーム」や「ウォークスルー型のファミリークローゼット」も、40坪なら無理なく配置可能です。

例えば、脱衣所とは別にランドリールームを設け、そこにアイロンがけ用のカウンターやリネン庫まで作ってしまえば、洗濯という重労働が一箇所で完結します。これは「名もなき家事」を減らす上で、非常に大きなメリットになります。

特に最近の実例で人気なのが、玄関から洗面所、脱衣所、そしてキッチンへと抜ける「お帰り動線」と「家事動線」の融合です。帰宅してすぐに手洗いや着替えができ、そのままリビングを通らずにパントリーへ買い物袋を運べる動線は、共働き世帯にとって最強の時短アイテムになります。

さらに、最近は感染症対策の観点からも、玄関近くに小さな手洗い器（ただいま手洗い）を設置するケースも増えていますが、40坪なら玄関ホールにゆとりがあるので、デザインを損なわずに設置できます。

積水ハウスの提案力は収納計画にも表れていて、「隠す収納」と「見せる収納」のバランスが絶妙です。生活感が出やすい日用品は壁面収納に隠し、お気に入りの雑貨はニッチ（壁のくぼみ）に飾るなど、メリハリのある空間作りが参考になりますよ。

積水ハウスの40坪実例から学ぶ費用と坪数別プラン

さて、ここからが一番気になる「お金」の話です。積水ハウスは決して安くはありませんが、その価格に見合う価値があるのか、そして他の坪数と比べてどうなのかをシビアに見ていきましょう。

事前に把握すべき積水ハウスの40坪見積総額の目安

項目	スタンダードプラン	ハイグレードプラン
建物本体価格	約4,000万円	約4,800万円
付帯工事費	約800万円	約960万円
諸費用・その他	約400万円	約480万円
消費税(10%)	約520万円	約624万円
見積総額目安	約5,720万円	約6,864万円

ズバリ言いますと、積水ハウスで40坪の家を建てるなら、土地代を除いて5,500万円〜7,000万円くらいの資金計画が必要になると考えてください。これは坪単価が90万円〜120万円程度になることが多いためです。

住宅金融支援機構の調査によると、土地付注文住宅の建設費の全国平均は約3,936万円（出典：住宅金融支援機構『2024年度 フラット35利用者調査』）となっており、積水ハウスの価格帯が市場平均と比較しても明らかにハイエンドであることがわかります。

「えっ、そんなにするの？」と思われるかもしれませんが、これには建物本体だけでなく、地盤改良費（ソイルセメントや鋼管杭など）や屋外給排水工事、そして消費税などが含まれています。

特に積水ハウスの場合、外構（エクステリア）にも力を入れる傾向があり、「5本の樹」計画などで植栽を豊かにしたり、アプローチに高級な石材を使ったりすると、外構費だけで300万円〜500万円かかることも珍しくありません。

この「外構費」を最初から予算に組み込んでおかないと、最後にお金が足りなくなって、せっかくの豪邸が砂利敷きの駐車場…なんてことになりかねません。

もちろん、仕様を抑えればもう少し安くできる可能性はありますが、積水ハウスを選ぶならある程度のグレード感を求めたいところなので、予算には余裕を持っておくのが鉄則です。もしオプションをもりもりにして、全館空調「スマートイクス」や太陽光発電＋蓄電池、最高級キッチンなどを導入すれば、建物だけで億に近づくこともあります。

高額帯のイメージをつかみたい方は、以下の記事も参考になります。

予算を抑えつつ機能性を確保した30坪間取り実例

もし40坪の見積もりが予算オーバーだった場合、検討したいのが30坪前後のプランです。「30坪だと狭くない？」と思うかもしれませんが、最近の設計技術は凄まじく、廊下をなくしてLDKを家の中心にするなどの工夫で、体感的にはかなり広く感じられます。

例えば、玄関ホールを省略していきなりリビングに入る海外のような間取りや、階段下をトイレや収納として有効活用することで、無駄を徹底的に排除します。

30坪の間取り実例では、和室などの「プラスα」の部屋をなくし、必要最低限の機能美を追求するスタイルが主流です。しかし、単に狭くするだけではありません。

積水ハウスの設計力があれば、30坪でも吹き抜けや大開口を使って「狭さを感じさせない家」を作ることは十分可能です。むしろ、コンパクトにまとまっている分、冷暖房効率が良く、掃除も楽というメリットもあります。

バランスの良さが魅力となる35坪間取り実例の特徴

30坪では少し物足りない、でも40坪は予算的に厳しい…そんな方に最適なのが35坪という選択肢です。35坪の間取り実例を見ると、40坪の家でやりたかったことの8割くらいは実現できている印象です。

40坪との大きな違いは、「それぞれの部屋が少しずつコンパクトになる」点です。例えば、ランドリールームを3畳から2畳にする、子供部屋を6畳から4.5畳＋クローゼットにする、寝室を8畳から6畳にする、といった微調整を行います。

しかし、LDKだけは20畳以上をキープすることで、家族が集まる場所の開放感は損なわれません。実は市場で一番人気があるのもこの35坪前後で、売却時の資産価値も維持しやすいという隠れたメリットもあります。大きすぎず小さすぎず、4人家族なら最も使い勝手が良いサイズと言えるでしょう。

二世帯住宅も視野に入る広い50坪間取り実例の魅力

逆に、土地に余裕があり、資金的にも許すなら50坪の世界は別格です。50坪の間取り実例では、単世帯ならまるで高級ホテルのような優雅さが、二世帯ならお互いのプライバシーを完全に守れる距離感が手に入ります。

単世帯で50坪を使う場合、各個室にウォークインクローゼットを備えたり、リビング以外にセカンドリビングやファミリールームを設けたりと、贅沢な空間使いが可能になります。

ここまで広くなると、トイレや洗面所を2箇所（1階と2階それぞれ）設けるのが当たり前になり、朝の混雑ストレスとも無縁になります。

ただし、掃除の手間や光熱費、固定資産税も相応にアップするので、ランニングコストのシミュレーションは必須です。広い家は素敵ですが、掃除ロボット（ルンバなど）が複数台必要になるかもしれませんね。

予算オーバーを防ぐためのオプション選定と優先順位

40坪の見積もりを予算内に収めるためには、「何を捨てて何を残すか」の決断が迫られます。僕のおすすめは、「後から変えられない部分にお金をかける」ことです。

例えば、窓の断熱性能（トリプルガラスなど）や外壁材（メンテナンスフリーなベルバーンなど）、構造躯体の変更などは、建築後にリフォームしようとすると莫大な費用と手間がかかります。これらは初期投資としてしっかり予算を割くべきです。

逆に、カーテンや照明、一部の家具、あるいは子供部屋の間仕切りなどは、最初は最低限にして後から買い足したりDIYしたりすることも可能です。また、高額になりがちな「造作家具（造り付けの棚など）」を減らし、既製品の家具を置くようにするだけでも、数十万円単位の節約になります。

床暖房については導入を迷う方も多いですが、積水ハウスの高気密高断熱な家なら効果が高いです。詳しくは以下の記事で解説しています。

競合他社と比較した際の積水ハウス独自の強みと価値

メーカー	40坪での特徴	積水ハウスとの違い
積水ハウス	設計自由度とブランド力が圧倒的	「邸別自由設計」でどんな要望にも対応 鉄骨・木造どちらも選べる総合力が強み
住友林業	「木」の質感が最強	木造にこだわるなら強力なライバル 「ビッグフレーム構法」で大開口も得意
ヘーベルハウス	頑丈さとメンテナンス性	都市部の3階建てや屋上利用に強い 無骨なデザインとALCコンクリートが特徴
一条工務店	超高断熱・全館床暖房	「家は、性能。」がモットー コスパは高いが、デザインの自由度（一条ルール）には制約あり

40坪の家を建てる際、積水ハウスと比較されやすいのが上記のメーカーです。各社とも素晴らしい特徴を持っていますが、積水ハウスを選ぶ最大の理由は、「バランスの良さ」と「圧倒的なデザイン提案力」にあると僕は思います。

性能（断熱・気密）だけ見れば一条工務店の方が数値が高い場合がありますし、木の質感なら銘木商社である住友林業も非常に魅力的です。

しかし、積水ハウスは鉄骨・木造の両方を扱え、かつ「チーフアーキテクト」による唯一無二のデザイン提案が受けられる点で、頭一つ抜けている印象です。また、アフターサービスの充実度や、将来家を手放すことになった際の「スムストック」という査定システムによる資産価値の維持も、大手ならではの安心材料です。

迷っている方は、以下の比較記事も読んでみてください。特にヘーベルハウスとは価格帯も近く、よく比較されます。

まとめ｜憧れを実現する積水ハウスの40坪実例の真価

積水ハウスで建てる40坪の家は、単なる広い箱ではなく、家族の豊かな時間を生み出す「極上の器」になり得ます。予算の壁は確かに高いですが、それを乗り越えるだけの価値と満足感が、積水ハウスの実例には詰まっています。

大切なのは、40坪という数字に縛られすぎず、自分たちのライフスタイルに合った「本当の広さ」を見極めることです。そして、積水ハウスの設計士という最強のパートナーを使い倒して、妥協のないプランを作り上げてください。

今回の記事が、あなたの理想の家づくりの参考になれば嬉しいです。一生に一度の大きな買い物、ぜひ後悔のない選択をしてくださいね！